暗号化とエネルギー効率

先日、東北大学とNECがAES暗号処理の消費エネルギーを半分にしたという研究成果を発表しました。暗号処理は基本的にはCPUの能力を必要とするので、小型の組込み機器に暗号機能を搭載するのは制約が多くあります。今回は、アルゴリズムと演算方式の見直しを行うことによって効率的な演算方式を考案したとのことで、これで消費エネルギーを少なくでき、小型機器への暗号処理も容易になるとしています。

現在、サーバ機器においても暗号処理を行うときはCPUのオーバーヘッドを考慮して、すこし高めのスペックで運用することが一般的ですので、小型機器に限らずこのような効率化は、大きな期待が寄せられます。また、一方ですべての物がインターネットにつながるIoT時代においては、暗号化通信は必須の技術であり、小型機器の暗号化通信のサポートが当たり前のものとなっていくことでしょう。

省電力のシステムはCO2削減の面からも、非常に重要ですので、ハードウエアとソフトウエアの両面から安全かつ効率的なシステムの開発がさらに進むことを期待したいと思います。

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